仕事でMac OSのパソコンを利用している方であれば、Windowsパソコンで作成されたWordやExcelなどのOfficeファイルを取り扱う機会があります。Mac OS版のOfficeソフトを利用してファイルを作成する場合もあります。パソコンで作業をする際に誰もが一度は経験する失敗に、不要なファイルを削除する際に、誤って必要なファイルを一緒に消去してしまうケースがあります。
ゴミ箱に入れてしまうだけなら問題ありませんが、ゴミ箱を空にしてファイルを完全に消去してしまうと元に戻すことができません。パソコンでゴミ箱を空にしてファイルを“削除”したとしても、ファイル名の先頭の1文字だけが消去されるだけで、データ内容はディスクに残されています。ファイルを削除するとディスクに別のファイル(データ)を上書き保存ができる状態になるだけです。
ディスク上で削除されたファイルのデータがあった場所に別のデータが上書き保存されなければ、専用のソフトウェアを使用すれば復元させることが可能です。もしも誤ってOfficeファイルを削除してしまった場合には、ディスクにファイルを書き込みをしないようにして復元を試みることができます。
Mac OSのパソコンで誤って削除されたファイルを復元するためのソフトウェアとして「Recoverit」があります。もしもこのソフトがパソコンにインストールされていなければ、削除されたファイルがあったディスクとは別のドライブにRecoveritをインストールして、失われたファイルの復元を試みることができます。
Recoveritは削除されたファイルのデータを取り出すためのソフトウェアですが、削除したディレクトリ内のファイルもデータを取り出すことができます。フォーマットしたディスクのパーティションも元に戻すことが可能です。Recoveritは、パソコンについての専門的な知識を持たない人でも簡単に操作ができるように設計されています。
「Recoverit」を起動するとメインウインドウが表示されます。削除したファイルの元場所を選択し、ファイルの復元が開始します。
スキャンが終了すると、削除されたファイルの一覧が表示されるので、該当するものを選択して「復元」を選択します。ファイル名と保存先を指定してセーブします。
Officeは販売時期やバージョンによってファイルの拡張子が異なります。比較的古いWordで作成されたファイルであれば拡張子が「doc」、Excelであれば「xls」です。パワーポイントであれば「ppt」または「pptx」です。比較的新しいバージョンであれば他の拡張子の場合があり、Wordであれば「docm」「docx」「dot」「dotx」、Excelであれば「xlsm」「xlsx」「xlt」「xltx」「xlw」などがあります。WordとExcelは拡張子の種類が多いので、注意深くファイルを探す必要があります。
「Recoverit」があれば誤って削除してしまったファイルのデータを取り出すことができるので、もしもの時のために仕事用のパソコンにインストールしておくことができます。
渡辺純子
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