プロの現場で使う撮影機材を身近なもので作る
皆さんは、自宅で撮影していて照明用の機材が足りなかったご経験はないでしょうか？
撮影中なのですぐに使いたいし、買うと高いし時間もかかる。そんな時には、身近なところにある機材を利用して、プロの現場で使うような撮影機材を簡単に作ることができますので、その作り方をご紹介いたします。
撮影に役立つ機材を作る方法5選
①、照明を制御する自家製フラッグ
映像制作において光を制御することはとても大切なことで、光を作り出すということはつまり、影を作り出したり調整をすることでもあります。フラッグは撮影時の照明の当たり具合を調整して、影が濃くなりすぎないように、黒い布等で光を吸収して照明の加減を調整するものです。もし撮影をしていて、これが必要になった時は、厚紙と黒いTシャツで代用することができます。
用意するのは、厚紙（段ボールでもOK）と黒いTシャツ（古くなって着なくなったものでOK。）とガムテープだけで大丈夫です。作り方は、厚紙を適度な大きさ（A3くらい）に切り、Tシャツの中に入れて巻き付け、分なところをガムテープで止めるだけ。使い方は、照明の前に翳して被写体にあたる光量を調整するように使います。Tシャツは生地によっては耐火性ではないので、照明の熱で引火しないように気を付けましょう。
②、電球用の自家製ラップ
LED電球に直接仕掛けをして光を調整することができます。プロの撮影現場では光を遮って整えるために黒いラップを使います。プロが使う黒いラップはアルミで出来ていて、様々にライトを遮って制御するときに簡単に形を整えやすくなっています。家庭用のアルミホイルも似たような性質を持っているので、自宅で撮影するときには同じように使うことが可能です。使い方としては、LED電球をランプに取り付ける前に、アルミホイルで電球部分を包む用に丁寧に巻きます。
この時、電球の根本の金属部分にアルミホイルが付かないように気を付けてください。反対側の電球の頭の方は少し開けるようにして、側面は全体を覆います。ランプのスイッチがオフになっていることを確認して電球を取り付けて、ランプを点灯するとライトが小さな光源になります。
ただし、アルミホイルは熱を吸収するので、点灯中に熱が出すぎないように気を付けて使用してください。
③、自家製レフ版
レフ版とは、その場で特定の被写体や物体に光をあてる特殊な反射面のことです。アルミホイルを平らな面に貼ると反射面が平らになるので、プロ用のレフ版の代わりになります。それでは、アルミホイルと厚紙を使ってレフ版を作る方法をご紹介します。厚紙にアルミホイルを折り目や皴をなるべくつけないように滑らかに包みます。滑らかなほど効果が期待できます。出来たら光を反射させて被写体にあててみましょう。
④、小型LEDパネル
被写体を明るく照らすためのLEDライトパネルをLEDテープライトを使って作ることができます。LEDテープは、そのままでは狭い半しか照らせませんが、厚紙と組み合わせると広い範囲を照らすことができます。厚紙を適度な大きさに切って、その上にLEDテープライトをぐるぐると渦を巻くように貼り付けます。この時、渦の間隔ができるだけ一定になるようにしてください。
⑤、光を拡散させるデスクマット
LEDライトパネルが出来ましたが、そのまま使うと光が強すぎる場合がありますので、透明なデスクマットを使って光を拡散させます。光の拡散版は、プロの現場でもよく使用されていて、強い影を減らして均一で柔らかな照明に調整します。デスクマットは、一般的なお店で手に入るすりガラス状のデスクマットを使用して、LEDライトパネルを直接覆うように巻いて、厚紙に貼ります。完成したら被写体にあててみて光の柔らかさを確認してください。
まとめ
簡単に撮影に役立つ機材を作る方法をご紹介しましたが、参考になりましたでしょうか？
今回使用した材料は、全て身近にあったり、近くのお店で揃えられるようなものばかりだったので、撮影中に思い出したら試してみてくださいね。ちょっとした工夫と簡単な材料で、プロの現場で使う機材と同じ効果が得られるものは、他にもあると思うので色々とチャレンジしてみてください。
