動画を映画風に
YouTubeのような動画サイトの利用者が増えてきたことで、自分でも動画を編集してアップしてみたいと考える方も少なくないでしょう。しかし、撮影したものをそのままアップしただけでは、人の興味を引くのは難しいものです。この動画を最後まで見たいと思わせるために欠かせない要素の一つに動画編集が挙げられます。そこで、数ある動画編集ソフトの中でも、特に映画風にアレンジできるものをご紹介します。
- Part1:映画風に編集するには色を決定づける要素を知ることがポイント
- Part2:Filmoraを使った動画に映画風な色味をつける方法
- Part3:同じ動画でも色味を変えることでダークな印象に仕上げることも可能
Part1:映画風に編集するには色を決定づける要素を知ることがポイント
動画を映画風にアレンジすることで、まず知っておきたいポイントが色が持つ印象の違いについてです。普段、私達の身の回りには様々な色が溢れていますよね。色というのは人の心理に関わっており、それぞれの色が持つイメージによって人の感情を大きく左右することもあるのです。無編集の動画に色を加えることで、登場人物の感情であったり、その場の雰囲気、今後のストーリー展開などを印象づけることも可能になります。では、実際に色を決定づけるポイントにはどういうものがあるのでしょうか。
色温度
まず一つ目が色温度です。色には寒色・暖色がありますよね。暖色系は温かみをプラスするのに効果的で、ノスタルジックな雰囲気に仕上げたい時などにおすすめです。友人や家族同士で和気あいあいとしている様子際にも、よりほっこりとした印象を与えてくれることでしょう。一方で寒色系はクールで冷静な印象を与えるのに効果的です。バリバリ仕事をこなしているような雰囲気や、ヒーロー感を演出するのに向いています。また、事件性を匂わせたい時などにも有効です。
コントラスト
次の要素にコントラストがあります。コントラストというのは、映像の明るいところと暗いところの差のことを指します。コントラスト値が高いと明暗がくっきりしますし、低いと全体的にぼんやりとした映像になります。映像の中に何か目立たせたいものがある時には、コントラスト値を高めるのが良いでしょう。夢の中や回想シーンのようなぼんやりとした視界を表現したい時には低コントラストにするのがおすすめですね。
色相・彩度・輝度
最後の要素はHSLで、日本語では色相・彩度・輝度と言われるものです。色相は色そのもののことです。いわゆる、赤や黒、青や白というように単純な色を表しています。その濃度を示しているのが彩度です。彩度が高ければ、カラフルさも強くなりますが、ある一定レベルを過ぎると派手でけばけばしい印象になっていきます。逆に彩度をどんどん下げていけば色味がなくなり、最終的にはモノクロになります。ドキュメント動画などで古い過去や歴史を表現したい時に効果的です。輝度は明度とも言われるもので、色の明るさのことです。輝度を微調整することで、前述のように動画の雰囲気を印象づける際に使うと効果的です。
Part2:Filmoraを使った動画に映画風な色味をつける方法
では実際にFilmoraを使って、温かみのある映画風の色味にアレンジする方法を説明します。
①、Filmora
最新バージョン登場!Filmora X(フィモーラ)
- トランジション、分割、クロップ、動画の回転、スピード調整、クロマキー合成
- エフェクト・エレメント・トランジッション・タイトル・テキスト・BGM
- キーフレーム、モーショングトラック、オーディオダッキング、カラーマッチ
- ローカル、デバイス、ウェブサイトとDVDの四つの方式で動画を出力できる
Step1.タイムラインにクリップをドロップして貼り付けます。その後、右クリックを押すと「高度色彩補正」画面が表示されるので、色調補正を選択してみましょう。そうすると画面にプリセットが表示されます。
Step2.プリセットをそのまま選択すると手軽に色味の加工が出来ますが、もっと細かく微調整したいのであれば、プリセットの横にある「調整する」ボタンをクリックしてみましょう。例えば、動画を温かみのある印象にしたい場合、ホワイトバランスバーを選択し、色温度を右側に向かって好みの位置までスライドしていきます。
Step3.色合いの項目に移り、画面全体の明るさやコントラストなどを調整してみましょう。動画の印象が大きく変わってくるはずです。また、ある一定の色を際立たせたいという場合もあるでしょう。そんな時には、HSL項目の出番です。
Step4.タブをクリックすると、赤やオレンジ、黄色など、様々な色のボタンバーが表示されます。際立たせたい色に近いものをクリックし、彩度や明るさなどを調整していきましょう。食べ物を美味しそうに見せたいときなどに非常に重宝することでしょう。
Part3:同じ動画でも色味を変えることでダークな印象に仕上げることも可能
基本的な操作方法は同じです。同様に右クリックから色調補正を選択し、「調整する」をクリックしましょう。サスペンス映画は冷たく、クールな印象なので、青みがかった色合いがおすすめです。ホワイトバランスの色温度を左側に向かってスライドさせて調節していきましょう。色の項目でやや暗めに設定することで、よりダークで物々しい雰囲気を醸し出すことが出来ます。コントラストを強めにして明暗をはっきりさせることによって、ピリピリとした空気感も伝わってくることでしょう。
長い動画を編集する場合、同じような設定で色味調整をしたい箇所がいくつも出てくることがあります。その度に、毎回同じ作業を繰り返すのは大変ですよね。そんな時に便利なのが編集スペースの下部にある「プリセットとして保存」ボタンです。これを使って保存しておけば、次回別の動画箇所を同様に編集したい際、右クリック後、プリセットのドロップダウンからカスタムを選択して保存した色調を選べば、全く同じ設定で仕上げられます。
Filmoraでは他にもたくさんの編集が可能
WondershareのFilmoraは、リーズナブルな価格帯でありながらプロ顔負けの動画編集が可能です。今回紹介したように映画風にアレンジするのはもちろん、字幕や音楽を入れたり、逆再生動画を作成したりすることだって出来ます。動画にワイプを入れて楽しむことだって可能です。WindowsにもMacにも対応しているのは嬉しいですね。動画編集初心者にも扱いやすいソフトですので、是非チェックしてみてください。