デジタル機器に使用する記憶媒体は、使い勝手が良いものがいろいろ登場しています。その一つが、SDカードと言えるでしょう。SDカードは、スマートフォンなどを購入したときに付属していたり、購入時に入れてもったりするケースが多いため、実物を見ていない人も多いかもしれません。こちらでは、SDカードについて考え、種類や復元方法も紹介します。
SDカードの正式名称は「SDメモリーカード」です。SDカードは、データ保存の規格の一つで、小型の記憶媒体です。デジタルカメラや携帯電話、スマートフォンなど、小型の電気機器に加え、テレビなどの家電製品にも使用されています。SDカードの歴史は、1999年までさかのぼり、現在のパナソニックとウエスタン・デジタル、キオクシアの3社が共同で開発しました。2000年代にはいると、SDカードに似た小型のメモリーカードが数多く登場しましたが、SDカードのライセンス料を安く設定したり、使いやすい規格を発表したり、携帯電話に採用されることで、2005年時点で、日本では6割以上のシェアを占めるようになり、現代に至っています。
パソコンやスマートフォンのデータを保存したり、データを移動したりするために、SDカードを使う人は多いですが、種類が多く、どれを使うべきか迷うことがありますね。こちらでは、SDカードの種類や容量などを紹介します。用途に合った選び方ができるようにしましょう。
SDカードは、大きさにより、SDカードとマイクロSDカードの2種類に分けることができます。SDカードのメインの用途は、デジタルカメラやビデオカメラなどです。SDカードには、書き込みロックスイッチが設けられていて、中には何度も繰り返し書き込みができるフラッシュメモリーが搭載されています。マイクロSDカードは、SDカードの4分の1ほどの大きさで、スマートフォンやゲーム機、小型カメラなど、小さめの電子機器で多く使用されます。マイクロSDカードは、変換機器を利用して大きさをそろえると、SDカードのみで使用可能なデジタル機器でも使うことができます。
SDカードには、SD、SDHC、SDXCの3つの規格があり、カード表面にどの規格かが記載されています。SDと記載されているカードの容量は、2GBです。SDHCの容量は、4GBから32GB、SDXCは64GBから2TBと、記憶可能な容量が大きいのが特徴です。どのSDカードを利用するかは、使用する機器に依存します。デジタル機器によっては、容量の制限を設けている場合があるからです。
デジタル機器に読み書きが遅いSDカードを使うと、映像や画像の保存時にエラーが出ることがあるため、SDカードを購入する際は、スピード規格を確認する必要があります。4K画像など高画質のものを記憶する場合は、最低保証レートが6MB以上のものが推奨されています。
SDカード表面の、ローマ数字で1から3の記載は、最高書き込み速度を示すバスインターフェイススピードを指します。なお、パスインターフェイススピードは、「UHS」と表記されます。UHS-1は1秒間に最高104MB、UHS-2は312MB、UHS-3は624MBの書き込み可能だということを指しています。
スマートフォンやタブレットではデータ転送速度と容量に着目し、最低保証レートが30MBのもので、容量は64GB以上のものを選ぶとストレスなく使うことができるはずです。ゲーム機の場合は、推奨されるスピードを参考に選ぶと良いでしょう。デジタルカメラはUHS-2以上が推奨されています。カメラを使用する環境によってはSDカードの破損もありうるため、複数枚数用意しておくと良いかもしれません。ビデオカメラは、ビデオスピードクラスを参考にして選びます。
SDカード自体は薄いプラスチックで覆われているだけの記憶媒体なので、繰り返し使ったり、衝撃を与えたりすると、記憶したデータが破損する場合があります。万が一を考え、こまめにデータのバックアップを取ることがおすすめです。また、SDカードの復元方法も知っておくと良いかもしれません。こちらでは、データ復元専用ソフト「Recoverit」を使った、SDカードの復元方法を紹介します。なお、Recoveritは無料版でも、100MBまで復元可能です。
Step1.SDカードをパソコンに接続します。
Step2.パソコンにインストールしたRecoveritを起動します。
Step3.Recoveritの画面で、SDカードを指定すると、SDカードのスキャンが始まります。
Step4.そスキャン後に表示されるフォルダをクリックし、復元したいファイルを選択します。最後に「復元する」ボタンをクリックし、保存先を選択するとデータの復元ができます。保存先は、元のSDカード以外を選ぶと、誤って上書き保存してしまうことを避けられます。
SDカードは、大きさや容量、スピードなどを考慮して選びます。また、SDカードを接続するデジタル機器の推奨する規格を参考にして選ぶことも大切です。SDカードは、薄いプラスチックで覆われただけの記憶媒体なので、破損やデータの消失を考え、こまめにバックアップを取るようにします。データ復元専用ソフト「Recoverit」を使って、SDカード内にあるデータの復元方法をマスターしておくと良いでしょう。
関連トッピクス
パスワードの回復またはリセット
パソコンを使ったYouTubeショート動画の作り方
MV・PVの作り方~キーフレーム応用編